水平線に手が届く

鴻巣市のいじめ事件記録【誰かが被害を繰り返さない為に】

【鴻巣市いじめ事件の記録No.16】

2020年1月──中学1年生最後の行事である「スキー林間」が予定されていました。息子はせめてこの学校行事に参加して思い出を作りたいと言っていました。しかし、ここまで書いてきた通り、息子の復学の機会は学校によって2度も奪われてしまいました。そして、息子は「加害児童のクラス替えを行なってもらえないのなら、自分がクラスを替わる」という諦めにも似た決意をしていました。

 

息子は3人以外からはいじめを受けていません。3人さえいなければ、元のクラスに戻りたいと息子は言い続けていたのです。しかしそれが叶わず、息子は自分の気持ちを徐々に変化させなければなりませんでした。

 

この息子の気持ちを受けて、私は鴻巣市教育委員会に連絡を取りました。鴻巣市教育委員会のF氏はどこか忌々しそうな様子で私に応対し、「1年□組の方向で学校は調整していると聞いている」「クラス替えの説明について、学年集会で話すつもりだと学校から聞いている」と私に言いました。(録音資料あり)

 

F氏との電話の後、息子は今回こそはやっと学校に戻れると、そして私はこれで前進できるんだと、お互いに心から喜んでいました。

 

再再度、弁護士に仲介してもらい、スキー林間を機に息子のクラスを替えてもって復学できるように話し合いを進めることにしました。その後、スキー林間に関して学年主任から連絡がありました。そこで、まさかこのような話をされるとは私たちは思いもしませんでした。

 

-------------------------------------

2020年1月23日 学年主任との会話(スキー林間に関して)

 

学年主任:恐いようなら(スキー林間の送迎)バスを替えるということも可能。

 

(※補足:息子のクラス替えをしてもらって、その後にスキー林間へ行けるかというこちらの希望に対して、学年主任が放った最初の一言は「バスなら替えられる」というものでした。私は瞬間的にその言葉の意味を悟って愕然としました。)

 

私:何が恐いんですか?〜(息子)が3人のことが恐いっていうことですか?

学年主任:はい。それであればバス等を替えることも可能。職員が同じバスに3人程乗

っているので、十分に座席等を配慮して、負担を掛けないように【(加害児童3人と)同

じバスでも可能かなと思っていますし、】部屋等についても…

私:(息子の)クラス替わるんですよね?替わらないんですか?スキー教室の時のクラスは?市教委から「(変更後のクラスは)□組で調整している」って聞きました。

学年主任:【それを私達は分かっていないので。】

私:待って下さい。息子は〇組(もとの加害児童3人がいるクラス)に戻るんですか?

学年主任:それは自分達の方には入ってきてないので分からないんですが。

私:何ですか?それははっきりしてくれないと。何ヶ月休んでいると思っているんですか?適当なことを言わないで下さい。

学年主任:適当じゃなくて(笑いながら)。私達は分かっていることだけで、スキー林間に〜君が行きたいということで是非とも参加していただければというので、こういうのをしているんですが(バス替えの提案をしているんですが)、いかがでしょうかという話をしているんですが…

私:【クラスを替わるという話はどうなっているんですか?】

学年主任:その件はまた別の所で調査委員会とか含めてお話があると思うんですけれども。

私:クラス替わってから、スキー教室に行くんですよね?

学年主任:【今現在、そういう話はしておりませんので。】

私:じゃあ行けないじゃないですか。これだけ学校に行ってない。授業受けていない。3学期になってプリント1枚も貰っていません。それまでもこちらから言わないと貰えないし、テスト前にまとめて何十枚もポストに入ってくるし。

学年主任:スキー林間のご相談を申し上げているんですけど。

私:先に勉強の方が大事だから。

学年主任:それは様々な場所で今検討している中で、今は話をする状況ではない。

私:何を検討しているんですか?学校に行って授業受けていないのに、スキー林間のこと考えている訳ないでしょう?

学年主任:一生のうちのその部分の想い出がスキー林間で。

私:中学でこんな状態で楽しいと思いますか?

-------------------------------------

 

もう何度目、そして何人目でしょうか。常套句を用いた堂々巡りの会話です。

 

前の記事でも書きましたが、鴻巣市の教育関係者は都合が悪くなったり、責任を回避しよとしたりする時、何らかの常套句(代理人を通せ、書面でのやり取りの決定、第三者調査委員の調査を待て等)を何度も繰り返して会話を堂々巡りの状態にして、こちらを丸め込もうとします。これまで、鴻巣市教育委員会の委員、中学校の校長、教頭、部活顧問兼担任らから、まったく同じような不誠実で無責任な会話術で翻弄され続けました。

 

続けて、私は教頭とも会話を交わしましたが、結果は同じでした。教頭は、「3人がクラスを替わっていないのに、〜君がクラスを替わるのはそれはそれで問題である」と言いました。そして「それが本当に~君のためになると思いますか?」と教頭が言うので、私が「息子の希望です」と言うと、「私は~君にとってクラス替えをすることが良いとは思いません」と教頭は言いました。

 

私は改めて胸が締め付けられる想いでした。教頭のその発言は、息子が学校に戻るには、別室の他に手立てがないことを意味していました…

 

そもそも、この中学校は指揮系統や情報伝達がまったく機能しておらず、常に場当たり的でした。教頭がかつて「校長までは話が行っているのかもしれないが、私は知らない」という発言をしていましたが、先ほどの会話では学年主任にも話が行っていないようでした。彼らの【認識のずれ】によって、私たちはいつも混乱を強いられました。

 

クラス替えの事を聞いていなかったらしい学年主任は、息子がスキーに行きたいという希望のみしか知らず、こちらに直接確認をしないまま、同じクラスでスキーに行くことを前提に計画を立てていました。それは私たちからしますと、完全に青天の霹靂でした。

 

この話を息子に伝えました。以下は、息子とのその時の会話です。この時の息子の心はもう完全に折れてしまっていました。

 

------------------------------

①1月24日

私:学校に行けなくて、3人がクラス替わらないって言ってるから、自分がクラス替わるっ

て言ったじゃない?もし自分がクラス替わったら"何か言いたい”って言ってたよね?

息子:「いじめられてるから、クラス替えた」って。

私:誰に言うの?

息子:ほかのクラス。

私:でも、学校は~(息子)がクラス替わることを出来るとは言わないんだよ。そしたらいつまでたっても学校に行けないね…どうする…?

息子:転校するしかないなって…

私:そうだよね…お母さんが苦しんでるから。

息子:ううん。もう早く学校行きたいから。転校する。

 

※補足:私は鴻巣市教育委員会のF氏からクラス替えの説明を受けて、息子のクラス替えしてからスキー林間に行くものと確信していたことを教頭に伝えました。私と教頭の話し合いで「スキー林間の出発前に生徒へ説明をして、~君がスキー林間が終わってからクラス替えをすることを伝える」という提案をされ、「このシナリオならば校長に言いやすい」といった事を言われました。これについては後に校長の許可が出たという話を受けたので、私は(息子の希望もあるので)教頭の提案に一旦は合意しました。

 

私:スキー教室の前に~がいじめられててクラスを替えるっていう説明があったらスキー林間行けそう?

息子:いけない。

私:なぜ?

息子:Bとかが他のクラスからわざわざ来ていじめられるかもしれない。もう転校したい。

私:それだけいじめられてたってこと?

息子:そう。しつこく悪口言われたんだよ。だからもう学校転校したい。あいつらのいる学校、もう嫌だ…

私:他の友達がいても?

息子:他のクラスにいじめに来る。せっかく他の友達と仲良くしててもあいつらのせいで気分が壊れる。

私:あいつらって?

息子:A、B、C。またわざわざいじめに来て…

私:恐いの?

息子:うん。怖い。怖い。怖い。

私:全然(3人と)会ってないから、もう忘れることは出来ない?

息子:忘れないよ。あれだけのことをされたんだから。

------------------------------

 

息子が今までと全く違う考えを言葉にしていたので、私は驚いていました。あれだけ学校 に戻りたがって、自分がクラスを替えてまで戻りたいと言っていたのに、□組へのクラス 替えで調整されているという市教委の報告を聞いた時はあんなに喜んでいたのに、急激にその心がぽっきりと折れてしまったのです。

 

私は教頭にこの息子の発言を伝えた上で、息子の気持ちを尊重したいと言いました。すると今度は、教頭は息子を説得するように私に言いました。

 

スキー出発前にいくら説明があっても、3人と同じバスで行くこと、スキー教室前にクラスを替えてもらえないということに、心から失望したのだと思いました。息子は言っていました。「学校はいじめっ子の味方なんだね」と。

 

学校は私と息子、私と弁護士との間の意思疎通が悪かった、それによって私たちが決定事項を混乱させたと言っています。最初から意思疎通が取れておらず、場当たり的にやる、やらないの話を繰り返しながら、決定事項を混乱させ続けて、結局は何もしてくれなかったのは他ならぬ学校であり、それを助長した鴻巣市教育委員会、第三者調査委員、そして加害児童の保護者たちなのです。

 

スキー当日朝、何度も家のチャイムが鳴らされました。突然、校長が家に来ました。私は息子にどう言ってあげて良いのか、もう分かりませんでした。心の準備も、スキー林間の準備も、何もしていない状態でした。息子は恐怖に震えて、部屋の隅にしゃがんで相手が帰るのを待ちました。こうして、スキー林間は破談となりました。

 

どうして突拍子もなく、校長がこの段階で家庭訪問を強行したのか。よく考えてみますと、校長はこの件が破断するものと確信して、私たちが応対を拒絶する事を見通し、今まで一度もしなかった訪問を意図的に行ったのだと思われます。これが上手くいけば、校長は「我々が対策をしたのに、被害者側がそれを拒絶した」という物語を裏付けできたからです。

 

事実、校長は陳述書に次の記述を行っています。

 

------------------------------

校長陳述書(抜粋)

 

スキー合宿について

(1)中学校では毎年1月頃にスキー合宿の行事があり、令和2年も1月26日からの開催が予定されていました。

学校としては、~君(息子)も参加できることを前提にスキー合宿の準備を進めており前年の12月頃からスキー合宿保護者会の資料や合宿のしおりを~君宅に届けるなどした上で、~君の母親に電話をして説明をしようとしてきました。

(2)この頃、~君の母親からは、学年集会を実施して~君に対するいじめについて学年の生徒全員に説明をするよう何度も要望を受けており、学校としても何らかのかたちで学年集会を開催するよう検討していました。

令和2年1月24日に~君の出席の調整のため、~君の母親と教頭が電話で話したところ、「学年集会はどうなっているのか」「学年集会を行わずにスキー合宿に参加できるわけがない」「子は適応障害と診断が出ているので、学年集会には母も付き添って同席するように医師に言われている」などとあらためて要望がありました。具体的な要望としては、スキー合宿出発の朝の集合時に~君に対するいじめについての説明を行うこと説明では「いじめ」等の語をはっきり使用すること、学校の説明の後に~君が話をすること等でしたので、~君の母親との間で説明内容を擦り合わせるなどして何とか話がまとまりました。

この電話が終わったのが午後8時頃だったのですが、その後に私が教頭の報告を受けて教育委員会と協議した上で、午後8時40分頃に教頭が~君の母親に最終確認の電話をしたところ、~君の母親の態度が変わっており「あの後、子に電話したところ、『3人にいじめられる。もういい。転校したい。』と言っている。もう取り返しがつかないんですよ。学校の責任ですね」などと言って、~君をスキー合宿に行かせることはできないとのことでした。教頭からは、~君がスキー合宿に来られるよう準備は進めるので、お母さんも~君が参加できるように働きかけをしてもらいたいとお願いしました。

(3)翌日、学年主任が~君の母親に電話をしてスキー合宿に来られないか確認したところ、気持ちは変わらないとのことでしたが、学校としては最後まであきらめず準備を進めることを伝えました。

(4)和2年1月26日のスキー合宿出発当日、教頭と学年主任が午前7時3分頃に~君を家庭訪問し、インターホンを数回鳴らしましたが反応はありませんでした。少し時間をおいて午前7時10分頃にもう一度インターホンを鳴らしましたがやはり反応はありませんでした。

------------------------------

 

相変わらずここでも、虚偽・捏造の物語に一部の事実を加えることで、極めてもっともらしい嘘をひねり出しています。これまでまとめた経緯から既にまったくでたらめな陳述が行われているという事が分かると思いますが、改めて主だった虚偽と捏造の事項を指摘すると、それは次の3点になります。

 

------------------------------

①この校長陳述書には、「被害者とずっと話し合ってきた」「スキー林間の件でも話し合いをしていた」といった内容がずらずらと書かれています。

私は校長と9月から11月19日の間に、たった5回しか話をしていません。その5回の校長との対話のうち、実際に会ったのは3回です。「9月10日、校長がCのいじめを注意するという約束をした際」、「10月15日、息子が直接電話で校長に向け、自分がいじめられていると言うと、校長からいじめはありませんと一方的に断言され、校長と話しても話がまったく噛み合わないため、以前から相談していた警察の方に仲介をしていただいた際」、「11月1日、代理人、義弟、私、校長、学年主任、市教委の6者での話し合いの際」となります。残り2回は電話で、9月9日、11月19日です。それ以降、私は校長と対面での協議はおろか、電話での話し合いも一切していません。

 

②校長陳述書は、「私の強引な要求や拒絶の指示」の物語が演出されています。真逆です。校長は教頭を介し、次のような指示を行いました。

 

・「(学年全体の説明時に)加害児童3人の名前を絶対に出さない」

・「いじめの内容を言わない」

・「スキー林間の"後"にクラス替えをする」

 

③校長陳述書はまた、「息子の心変わり」が原因でスキー林間が破談となったような巧妙な印象操作を行っています。先ほども書きましたが、何度も復学の決定事項を反故し、踏みにじって来たのは校長と学校です。「スキー林間後のクラス替え」が本当に実行されるかどうかさえ、全く信用できませんでした。校長と学校は、自らの対応不備による混乱を、あたかも被害者側に原因があるとして、事実を都合よく捻じ曲げたのです。

------------------------------

 

スキー林間が破談になった後、私と息子は次の会話を交わしました。

 

------------------------------

2020年1月29日

 

息子:あいつら良い思い出作って、俺、なに一つ良い思い出作れない…

私:思うことがあったら言いなさい。

息子:何でいじめた方が良い思い出を作って、いじめられた方が何も良い思い出を作れないのかな。不思議に思う。

私:そうだね。

息子:どうしてもスキーに行きたかったんだよ。なのに、いじめがあったせいで行けなかった。楽しみにしてた。それなのに不登校になっていけなかった。その代わり、あいつらが良い思い出を作って、俺が何も良い思い出を作れない。それが本当に嫌だったの。あと、なんで、いじめられた方が学校に行けないの?あいつら学校に何で行けてるのかな。

私:いじめた方は不登校にならないでしょ。いじめられるからいけなくなっちゃうんでしょ。息子:でも、あいつらのせいで…何でこっちはいじめられたのに部活も学校も行けないんだ…

私:3人ももちろんそうだけど、学校は何もやってくれないからね。もう何ヶ月?

息子:5か月。

私:もう半年だね。

息子:このまま3学期も行けなかったら、もう高校に行けない。

私:そんなことない。

息子:このまま一生いけないのかなって…

私:行けるよ!行けるけど、時間が掛かり過ぎて結局学校は何もしてくれなかった。嘘

ばかりついて…

 

私:~はこれだけ時間かかっちゃったから、学校には戻れないと思ったの?

息子:それもそうだけど、Aの暴力が酷い。「人のいない所で"おい、ちょとこっちこい”って言われて殴る時は(こうやって)心臓を殴る。腕を殴られる時は"オラー”って言われて殴られて、それで抑え込むぐらい痛い。心臓はもう何十秒も倒れ込むぐらい痛い。蹴る時は"オラー、オラー"とか言って、全力で蹴って来た。電気が走るぐらい痛い。

私:どこ?

息子:腰すね、太ももとか…

私:足のどこで蹴るの?

息子太ももを蹴るときは足の裏で蹴って、すねをけるときはつま先で蹴って、腰もつま先、もう電気が走るぐらい痛い。それで、その恐怖心で学校に行けないわけ。呼び出されてやられる。ちょっとこっち来いって言われて、やられない時もある。ただ悪口言われるだけの時もある。バカ、死ね、ざこ、クズとか言われる。

私:呼ばれて?

息子:うん。その恐怖心でもう学校行けない。あの3人のいる学校は行けないから、転校したいと思った。Cからはズボン下ろされて、恥ずかしくて学校に行けないと思った。恥ずかしい気持ちになる。

私:ノートに落書きもあったよね。(ノート一面に卑猥な落書きをされるいじめ)

息子:あれも嫌だったよ。

私:破いて自分の机の引き出しにしまってあって、そんなに嫌だった?あの絵が。

息子:嫌だった。(自分が薄く書いた遊びの絵を)消すつもりだったのに、無理やり取られて「ちょっと見るから貸せよ」って言われて、それを信じ込んじゃって渡しちゃった。返されたノートを見たらさっきの落書きがあった。Bは悪口が酷い。通りかかっただけなのに「キモイ、近寄るな」「社会のゴミ」とか。音楽室の時もトイレの土下座も本当に嫌だった。あいつら笑ってた。

私:1回だけ?

息子:1回だけでもすごく恥ずかしかった。1回だけでも耐えきれない。もう…

私:情けないね…

息子:誰が?

私:そういう行為が…

息子:トイレ土下座があって、もう学校に行きたくないと思った。

------------------------------

 

この後、再び学校からの連絡が途絶えました。学校を転校することは容易なことではありません。転校先の安全や環境の確認はもちろろん、職場との立地など生活を維持する視点からも様々な事を考えなければなりませんでした。私は自ら電話をかけて転校先を探し続けました。

 

神奈川にいる祖父母からは、神奈川に帰って来たらどうか?学校も聞いてあげるよと言ってくれました。ただ、私が仕事を変えるという判断は、やはり生活を維持するという視点から簡単に下すことはできないものでした。

 

ここで某中学(後の転校先)の教頭先生がうちの事情を聞いて下さり、親身に寄り添って色々アドバイスをして下さいました。鴻巣市の教育関係者を信じられず、完全な人間不信の状態に陥っていた私でしたが、この教頭先生は私たちの話にしっかりと向き合ってくださいました。この教頭先生だったら息子の現状を理解していただける。そう思いました。私は未来が少しだけ見えた気持ちになりました。

 

一方、現在の学校はやはりスキー林間以来、ひとつの連絡もありませんでしたし、もう私から連絡する気も起きませんでした。私は学校にFAXを送りました。

 

------------------------------

2020年2月10日付け 学校への書面FAX

 

※1年の全体評価について。現在までのご対応を今一度まとめますが、その前に、私達の気持ちを表明します。以下は息子の正式な意見です。

 

「3人のいる学校には行けない、校長、教頭、担任はいじめっ子の味方だから、会いたくない。いじめを言っても何も変わらなかった、学校に行けるようにしてくれなかったから不登校になった、加害児童3人には虐めて、不登校にしてどうしてくれるんだ」

「早く新しい学校に行って、勉強や部活をやりたい」

「テストも(どんなに不利であっても)2/20新しい学校で受けたい」

 

よって、けじめとして本書を提出しますが、今まで通り、あなた方は何も連絡してこないままの対応で結構です。ご承知置き下さい。尚、今後は訴訟に特化した弁護士に担当を変えて貰い、本事案の直接加害者及び関係各位などへ向け、然るべき訴訟手続きを取らせて頂きます。

 

さて、改めて状況をまとめさせて頂きます。何があったのかを記録する意味もあります。まずは学年末テストに関する話です。転校先の学期末テストは2月20日からとなります。転校してすぐにテストという状況です。テストは当然ながら不登校中の~(息子)にとても不利です。

 

転校先の学校の教頭先生は「判断材料が無い為、成績が付けられないので、現在の中学校でテストを受け、不登校の事案を考慮した評価を貰うべきだと思います」とアドバイスをしてくれました。現校の教頭先生は、私から伝えた同見解について、「それは学校が決める事、お母さんが決める事じゃない、転校先の教頭に直接確認する」と一方的な返事を通知しました。こうしてまた、2月5日当方からの連絡以降、連絡なしという状態となっています。

 

せめて、「今、相手の学校に確認を取りました。協議をするので少し待って頂けますか」ぐらいの返事は出来ないものかと思いました。しかし、この件に関しましては既に息子と話し合った上で、「一刻も早く今の学校から離れたい、テストもどんなに不利でも新しい学校で受けたい」という事が決まっていますので、先述の通り、もうこのまま連絡なし、放置というあなた方のスタイルで問題ありません。

 

現行の教頭先生の話では、「3学期に登校を行わないと1年次の評価が付かない」という事でした。この点については、3学期始業式前日まで学校からの連絡はなし。1月8日、始業式当日に私が仕事を早退し、教育委員会に訴えてから連絡あり。3学期からどうするかを示す具体的な計画や書面は一切なし。別室対応するとしか通知されず、2学期と変わらず不登校が継続。スキー教室の話が流れた後、私が転校の件のFAXを提出。1月31日、3学期で初めて学習プリントが数枚届く。この状態で3学期の登校を行うという話は極めて困難。

 

転校先の教頭先生は、「~君とお母さんの心配は成績のことだと思うので、現行の中学で成績を付けてもらってスッキリしてから、こちらに転校するのが良いと思います。~君には【学校に行く権利】がある、【国民の3大義務】なのだから、きちんとやってもらって下さい」と、しっかりした有難い話を受けております。いや、有難いというよりも、これが至って普通の良識を持った教育者としての対応ではないでしょうか。

 

今まで~君の為に一生懸命やってきたと度々言われますが、事態はどんどん悪くなる一方で、結果、転校を余儀無くされています。あまりに酷い、としか言いようがありません。スキー教室の一件以降、未だ3人のいじめにより、不登校になっている事を公表できずにいる事に対しても、大変な憤りを感じています。常識を疑います。学校からは冬休み明けテストを実施したいと言われましたが、2学期学校に行けず、勉強が分からず、冬休みの宿題が出来ない為、テストが受けられません。「別室対応、別室対応」と連呼して、まっとうな対応を取ってくれず、ここまで息子を不登校に貶めた点を、改めてお考え頂きたい。

 

以上です。

------------------------------

 

(次回へ続く)

 

※補足:これと同時期に、鴻巣市教育委員会は、国政の「GIGAスクール構想(文部科学省推進の生徒1人1台電子端末配布計画)」とがっちり結びついた「教育ICT基盤整備」のプロジェクトを行っていました。この取り組みは「2019年9月」から準備が始められており、奇しくもちょうど私たちがいじめを訴え始めた時期と合致しています。

 

彼らはそちらにリソースが割かれていたのかもしれません。全国に先駆けた取り組みとしての意気込みがあったと想像します。これまでのいじめ問題に対する鴻巣市教育委員会の対応からして、今となって考えますと、私たちへの応対にはどこか煩わしさを感じさせるものでした。

 

※参考:埼玉県鴻巣市が教育ICT基盤のフルクラウド化と教育データ活用に挑戦!「鴻巣モデル」2年目の現在地

https://news.mynavi.jp/techplus/kikaku/20221011-2473726/

 

リンク先のニュースは鴻巣市教育委員会に所属する人たちの満面の笑みが示されています。この取り組みの裏で、私たちはこの組織を含めた様々な教育関係者により、つらい想いをし続けていたのです。