水平線に手が届く

鴻巣市のいじめ事件記録【誰かが被害を繰り返さない為に】

【鴻巣市のいじめ事件記録簿 No.18】

学校から追い出されるように息子が転校した直後、まるで見計らったかのように鴻巣市教育委員会によるいじめ調査報告書が完成しました。そして、それは前の記事までに書かせて頂いた通り、国家のガイドラインや法規範に反する形で一方的に作成され、その内容も嘘まみれの状態でした。

 

いじめ調査報告書が完成するまでに至る経緯を順に追っていこうと思います。

 

当時、調査報告書の完成については、私と息子はただひたすら待っているという状況でした。これについての鴻巣市教育委員会からの連絡は何も無かったのです。2020年2月、鴻巣市教育委員会のF氏に電話で聞いた際、「現在まとめに入っていて3月に完成する」と言われただけでした(録音資料あり)。その3月末になってもはやり連絡はなく、そこで再び問い合わせると4月になると言われました。

 

この経緯からも、私から鴻巣市教育委員会に問い合わせなければ、何の情報も下りて来なかった事が分かります。調査報告書の草稿がどのような内容になっているのか、私たちに再び事実確認や調査はしないのか、その進捗状況も展望も何一つ分かりませんでした。

 

いじめ調査報告書の調査を行なっていた第三者調査委員からも、何の連絡もありませんでした。(前の記事でも触れていますが、この組織は後に、透明性・公平性を確保するべき「第三者」とは程遠い、鴻巣市教育委員会の下位的な組織である事が判明しています。)

 

すなわち、私たちは2019年12月の第三者調査委員による聞き取り後、そのまま放置されてしまったという状況になります。弁護士も「いつ完成するのか」「いまどうなっているのか」という問い合わせをしているのですが、「まだ(できない)」という回答をされただけでした。弁護士との契約は、息子が転校を決めた為、2020年2月に終了することにしました。

 

このような放置状態の中で、2020年3月、私たちはまったく思ってもみなかったひとつの事件を経験することになりました。この時、私と息子は新しい学校の転入の為に、鴻巣市教育委員会に足を運びました。1月8日に来て以来、二度目となる訪問でした。ここでは女性の職員が対応され、遠距離である為に通学方法を一緒に考えていただきました。(後に通学距離を短縮する為に転居するのですが、これはその前の段階でした。)

 

しばらくしてから、その場に「J氏」も加わりました。その人物は私たちとは初対面の職員でした。この場では、特別に何か注意するようなことはありませんでした。

 

J氏が来てから15分位経ち、私は帰り際に「◯◯中学校の校長は結局何もしてくれませんでした」とぽつりと言いました。これはやっと新天地に向かうことができるというすっきりした気持ちから出た言葉であり、それによって議論をするつもりはまったくないものでした。するとその途端にJ氏の顔色が変わり、私に「また録音を録っているんだろう!」と怒鳴り上げたのです。

 

その瞬間、私はJ氏と校長が個人的な知り合いだったのかと直感的に思いました。J氏のその怒り方は非常に偏執的なものでした。

 

私と息子はまったく意味が分からず、ただ驚きました。私が「転入手続きの為にここに来ただけなので(録音は)していません。バッグの中身見ますか?」と返事をすると、J氏は私たちに詰め寄って、女性職員に向かって「警察を呼べ!」とますます大きな声で怒鳴りました。(とても恐ろしかったので記憶が曖昧なのですが、もしかしたら、部屋の外に向かって他の職員に言ったかもしれません。)

 

J氏が私たちを帰さず、本当に警察の方がここに来ました。穏やかならぬ一色触発の雰囲気で、私と息子は恐怖に怯えました。本当にこのJ氏は恐ろしい顔つきでした。ですから、むしろ警察が来てくれた時はほっとしたぐらいでした。

 

私と息子はパトカーの中で少しだけ話をして、すぐに帰りました。「気をつけて帰ってください」と私たちに配慮してくださいました。息子は「お母さん、いろいろ文句を言われてかわいそう」と言いました。

 

帰宅しても、私には本当に訳が分かりませんでした。私が今まで対面した鴻巣市教育委員会の職員は、E、F、G氏であり、このJ氏とはまったく面識がありませんでした。J氏とは本当にその転入手続きの場で初めて会った者であり、そこまでの会話でもいじめや不登校に関する話は一切していませんでした。鴻巣市教育委員会は各学校を統括する立場にある組織ですから、私は最後にただ一言だけ、中学校の校長が校内で起きたいじめと不登校の問題に誠実に取り組んでくれなかったと言っただけです。それが、この騒動に発展しました。

 

J氏の激しい怒りようを言葉としてどのように表現して良いのか分かりませんが、本当に私は今でもその恐怖を忘れることが出来ません。

 

いずれにしても、この一件もまた、鴻巣市教育委員会の体質の一端を垣間見たような気がしました。(本当に、このような事があり得るのでしょうか…いまだに意味不明で、恐怖を感じます。)

 

このような出来事を経て、2020年4月、私から鴻巣市教育委員会に連絡をしたところ、F氏から「いじめ調査報告書が完成した」と一方的に告げられました。先ほど言った通り、それまで私たちはただ待っている状態で、何がどう作成されているのかはまったく告げられていませんでした。

 

この時に鴻巣市教育委員会のF氏が言ったのは、次の3点だけでした。

 

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・この資料は市と被害側の2部しか作成しないので、取り扱いに注意するように

・加害側3人にどこまで伝えるかについては被害側に権限がある

・資料は郵送にするか取りに来るか、どちらにするか

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私が資料を受け取る場合は何か説明があるのでしょうかと聞くと、「郵送も取りに来られるのも、ただ資料を渡すだけなので同じ」と言われました。こうして郵送により、いじめ調査報告書が私たちの自宅に届きました。そして、もう再三言っていますが、その内容に愕然としました。

 

いじめ調査報告書に同封されて、1枚の添え状がありました。そこには次のような内容が書かれていました。

 

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<添え状(※一部抜粋)>

 

鴻巣市教育委員会

鴻巣市いじめ問題調査委員会における調査の報告について

 

陽春の候、皆様にはいよいよご健勝のこととお喜び申し上げます。

(※補足:直接本案件との関係性はありませんが、果たしてこれは「いじめ調査報告書」に用いるべき枕詞でしょうか?普通、負の性質を帯びた公的文章には定型の時候の挨拶は用いませんし、どうして使う場合は「急啓」などで挨拶を省略するのが社会人としての最低限のマナーです。彼らの常識を疑わずにはいられません。)

 

さて、「鴻巣市◯◯中学校におけるいじめ重大事態に関する調査報告書」が鴻巣市

じめ問題調査委員長より提出されましたので、送付いたします。

つきましては、下記の点をご確認いただきますよう、お願い申し上げます。

 

 

1調査報告書について

(1)調査報告書に係る所見がある場合は、4月30日(木)までに、同封の封筒に入れ、送付してください。ご記入いただいた所見を添えて、市長に報告いたします。

 

2再調査の申立てについて

本調査について、再調査の申立てがある際は、所見にその旨をご記入ください。なお、再調査の事務局は、鴻巣市役所本庁舎にある「総務部やさしさ支援課」となります。

 

3今後の方針について

「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」(平成29年3月文部科学省)に則して、以下の方針を予定しております。

(1)【本調査結果の公表については、今後の中学校生活に支障を来す恐れがあることから、行わない方向で考えております。】

(2)【加害生徒とその保護者への説明及び指導は、学校長を通して行います。】

 

(※補足:あり得ない話ですが、この説明が既に「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」に反する不正行為となっています。「今後の中学校生活に支障を来す恐れがあることから」という文章の主語が誰なのかは分かりませんが、いじめ調査報告書の公開・非公開の選択は被害者側にその権限があると規定されています。彼らは一方的に非公開にすると、私に書面一枚で突きつけました。私は公費により作成された調査報告書の虚偽・捏造の箇所を比較検討する為に、こちらが書いた調査報告書の反論書とセットにして公表するべきであると考えています。その被害者側の意向を無視する事は完全な不正行為となります。)

 

(※補足:加害生徒にどこまで話すのかという点についても、被害者側に聞くべきであるというのが上述のガイドライン規定です。しかし、これもまた一方的に「学校長が行う」などと私たちに通知しており、不正行為となっています。)

 

その他

3今後の方針について

ご意見がある場合は、4月30日(木)までに、ご連絡をください。

 

(※補足:この4月30日まで2週間しかありませんでした。ここまで私たちはいじめ調査報告書の件で鴻巣市教育委員会からずっと不正行為により無視をされ続け、何も告げられないまま急に、虚偽と捏造にまみれた「完成済みの資料」が手元に届きました。私はたった2週間で反論の為の所見資料を作成しなければなりませんでした。規定ではこのような被害者側との齟齬が起きないように、「完成する前の資料」を相互に確認し合わなければならないのです。)

 

(※補足:連絡先として書かれていた鴻巣市いじめ問題調査委員会事務局に連絡をしても、結局は同じで、堂々巡りの会話や一方的な拒絶を受けるだけでした。彼らは延々と「いじめ調査報告書は完成しているものだから再調査はしない」「いじめ調査報告書に書かれていることが事実であり、それで事件は終わっている」といったことを述べ立てました。)

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嘘と不正にまみれた、鴻巣市教育委員会のいじめ調査報告書。ここには、鴻巣市教育委員会とその関連組織が犯している二つの重大かつ深刻極まる不正があります。

 

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①不正行為:いじめ調査報告書に関して、議事録を作成せず、また被害者側に経過報告や内容確認を行わなかった(文部科学省策定いじめ重大事態調査ガイドライン違反、善管注意義務違反、憲法違反等に相当)

②虚偽捏造:いじめ調査報告書の内容が、学校に都合の良いものばかりに歪められており、事実とは全く異なるものばかりだった(名誉毀損罪、侮辱罪、虚偽公文書作成等に相当)

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この出来事は、息子が嬉しそうに新しい学校に通い始めて、ようやく希望を持てると思った瞬間の出来事でしたから、私はまたどん底に突き落とされたような激しい失意を覚えました。特に報告書が私と息子を悪者に仕上げていたということは絶対に許せないことでした。私は息子の為だけではなく、これから先に同じような被害者を出してはいけないと考え、このまま泣き寝入りをする事は出来ないと決心したのです。

 

いじめ調査報告書が完成してから約3年後の2023年5月に善意ある方とのご縁を得て、その方たちから救いの手を差し伸べていただけるようになりました。そのご縁のひとつがメディアの皆さまでした。私が本件に関して記者クラブでの会見を行い、これが新聞記事となりました。鴻巣市教育委員会、第三者調査委員、中学校側の不正行為については、現在に至るまで新聞の記事掲載が何回かに分けて続いています。

 

次に添付させていただく資料は、私たちの件が新聞で取り上げられてから6回目となる、2023年3月20日付の記事(紙面・オンライン同時掲載)です。

 

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東京新聞Web「鴻巣市、いじめ調査報告書を被害者側の意向に反して非公表 事前に確認すらとらず、政府指針にも逆行」

https://www.tokyo-np.co.jp/article/316195

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この記事が出る前も後も、教育に携わっている2人の市議会議員に、いじめの裁判の件、及び鴻巣市教育委員会の調査報告書の不正行為について相談をさせていただいたのですが、1名は完全に無視され、もう1名は「同じ会派の〇〇君がそれをやっています」などと言われ、門前払いを受けてしまいました。

 

しかし、この報道を見られた西尾綾子市議会議員が関心を持ってくださり、そこで有難いご縁をいただきました。西尾市議は「すべての人の命が尊重され、誰もが自分らしく生きていける社会を実現したい」という博愛と人道の精神を持たれてご活動をされている方で、私の話にも真剣に耳を傾けてくださいました。このブログ記事もX(旧Twitter)で紹介をしていただくなど、本当に感謝に耐えません。

 

西尾市議は令和6年3月定例会(本会議)において、鴻巣市教育委員会の不正行為に関する私たちの事案を取り上げてくださいました。鴻巣市議会には、議会中継の記録をインターネットで確認できるシステムがありますので、その動画記録は次のリンク先よりご確認いただけます。(併せて、参考までに答弁の内容の書き起こしをさせていただきます。)

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<令和6年3月定例会2月28日 本会議>

動画(日程第3 議案第3号の質疑、討論、採決):

QRコード

https://smart.discussvision.net/smart/tenant/kounosu/WebView/rd/speech.html?council_id=44&schedule_id=2&playlist_id=8&speaker_id=0&target_year=2024

※動画はパソコンからの視聴が可能です。スマートフォンタブレットの場合は閲覧時にエラーが出る可能性があります。

 

<以下、一部抜粋(書き起こし)>

(※補足:新しい鴻巣市教育委員会教育長の任命者となった人物は、元鴻巣市教育委員会の所属者。私たちのいじめ調査を先導した人物のひとりである。)

 

西尾市議から市長:

・今回(鴻巣市教育委員会教育長の)任命者として挙がっている方は、経歴書を見ますと、行政で経験を積まれた方とお見受けします。市長の幅広い人脈、太いパイプを駆使して、教育関係者、教育の専門家、教育としての経験や知見のある方を探すことがあるのか、その点を伺います。

・詳しくは一般質問で述べますが、2019年に本市中学校で起こったいじめの重大事態について、被害者側は本市の対応を不服として、本市を相手取り裁判を起こされています。また、昨年12月議会で、本件いじめ問題の調査委員会の議事録の所在について任命者は質問者に対し、今日・明日中には回答できると答弁しながら、その後何ら音沙汰がなく、本年2月16日に教育長が新聞記者の質問に「議事録は作成していなかった」と答えています。市長はこのいじめの重大事態への対応について、また議会軽視とも言える一連の対応について、どのように評価しているか、伺います。

・(鴻巣市教育委員会)教育者して指揮権を持つ方が、教育長になれば、おそらく市長と意見がぶつかることがあるかもしれません。結果、部下として使いやすい行政経験者の方が都合が良いのではないか、と受け取られても仕方がないのではないでしょうか。お考えを伺います。

 

②市長の回答:

・えー、まずひとつめですけども、人脈で、えー、教育長の人事を探したのかということですけれども、教育委員会が所管する業務は、えー、多岐に渡ります。学校教育だけでなく、えー、生涯学習や、えー、社会教育、文化財保護、文化業務、スポーツの振興など、えー、多くの業務があると認識しています。また、えー、教育現場においては、いじめ、不登校の対応、特別支援の充実、ICTの活用など、えー、諸課題に対応するために、えー、福祉子育てなど、他部署との連携を取り、対応していくことが求められていると、えー、考えられております。その点、えー、○○さんは、えー、うー、教育行政に対して高い識見を有しております。また、えー、教育行政でも12年以上携わったと、えー…と、ありますので、◯◯さんを、私は任命することにいたしました。

・いじめの関係で、えー、どう評価をしたのかということでございます。あの、先日、記者会見の際に、えー、東京新聞の記者の方から私にも、えー、えー、教育長にも、えー、質問がございました。今後、このようなことがないように、えー、規則をしっかりと守るように、えー、取り組んでいきたいと思っております。

・えー、行政経験者ということで、えー、都合、私には都合が良いのではないかというご質問であったと思います。えー、今回、えー、議案に、として提案しております、◯◯さんですが、えー、当然、私よりも、えー年齢が七つうえでございます。当然、えー、私にとっては使いやすいとか、そういったことを考えて、えー、提案、えー、採用したわけではございません。えー、◯◯さんが、えー、教育行政に長い間携わった◯◯さんが、えー、相応しいと思い、えー、今回の提案になったわけでございます。

 

西尾市議から市長:

・1番目の質問に対する再質問をさせていただきます。市長の答弁を伺いますと、ということは、教育関係者や教育を専門とする方、教育者としての経験や知見のある方を広く探すということはなされなかったという事でよろしいでしょうか。

・2番目なんですけれども、今後このようなことがないようにしっかりとやっていくという答弁だったんですけれども、この件について市長としてまったく処分とか責任に問うことをなされていないように見受けられるんですけれども、こういったことを曖昧にしたまま(今回のいじめ・不登校事案に関わっている)教育長、人事、このまま進めて良いのかどうか、私には疑問に思います。その2点についてお伺いします。

 

④市長の回答:

・えー、広く探したのかということですけども…んー…(隣の議員から耳打ち)…広く探すことはなかったのかということです。えー、この教育委員会の、えー、教育委員会事務局での、えー、経験豊富だということを先ほども申し上げました。例えば、えー、令和3年度に文部科学省が実施した教育行政調査によると、え、全国の市町村…え、市町村教育委員会の教育長の直前歴というのがあるんですけども、え、こちらを見ますと、教育委員会…い…直前歴は、教育委員会関係職員が、全体の約21%を占めていることからも、えー、学校の教職員で、えー、なければならないということではないと思っております。

・再発防止ということで、え、処分はしなかったのかということでございます。あの記者会見の中でも、えー、やりとりがったんですけども、え、当時のその…その(鴻巣市教育委員会の)会議というのは、いわゆる、秘密会のような、えー、話もございました。え、議事録をとるとらないということも、えー、あったというふうには、え、考えております、わたしとしては。ですから、今後、え、このようなことがないように、えー、再発防止策を講じてまいりたいと考えております。

 

西尾市議から市長:

・再再質問をさせていただきます。再質問をする予定は無かったんですけれども、今の市長の答弁を聞いてひとつ疑問が湧きました。いじめの重大事案と少しずれてしまうかもしれませんけれども、いじめの重大事態に対するいじめ問題調査委員会の議事録というのものは、しっかり取らなければなりません。これは本市の管理規定にもある通りでございます。また、文科省の定めますいじめ重大事態に関する調査のガイドライン、こちらの方にもそういった資料をしっかり残すルールとして、フローとして、書かれている一連のものを読みますと、いじめ問題調査委員会の議事録が作られていなかった、それでよしと出来る問題ではないということを踏まえまして、(市長の)お考えを改めてお伺いします。

 

⑥市長の回答:

・えー、今後、えー、このようなことがないように、しっかり、規則にしたがって、え、再発防止策を、え、講じてまいります。

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市長の答弁が話し方の性質上、少々分かりにくい内容になっていると思います。これを端的にまとめますと、市長の答弁は次のように行われました。

 

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Q(西尾市議):

鴻巣市教育委員会教育長の任命者はどのような人選が行われたのか?

・2019年に本市中学校で起こったいじめの重大事態について、鴻巣市教育委員会がその調査過程で不正を行ったが、市長はどのようにこれを評価(対策)したか?

鴻巣市教育委員会教育長の任命者は市長にとって都合の良い縁故採用ではないのか?

 

A(市長):

・教育長はとても多くの業務があります、◯◯さん(教育長任命者)は経験があります

・今後は規則をしっかり守って、取り組んでいきます

・◯◯さんは私よりも七つ上です(※まったく意味不明の答弁だが、「年上=自分が都合よく動かせる人物ではない」ということを言いたいのかもしれない。なぜ年齢がその根拠になるのかは不明。また、縁故採用かどうか、人選の方法などについては一切回答していない。)

 

 

Q(西尾市議):

・人選において他の候補者はいなかったか?

鴻巣市教育委員会の不正事件について市長は何の処置をしたのか?(※どちらも先ほど答弁で回答が得られなかった為、西尾議員が同じ質問をして追及をしてくださっている。)

 

A(市長):

文部科学省の調査では教育長の21%が委員経験者です(※候補者がいなかったかどうか答えず、ここでも的外れな統計調査を持ち出して論点をずらしている。)

・不正事件があったとかなかったとか私は考えています(※本当に何の答えにもなっていない回答で、不正事件の処置に言及するどころか、不正事件そのものの有無も「あったとかなかったとか」といった具合に話をはぐらかしている。)

 

Q(西尾市議):

・いじめ問題調査委員会の議事録が作られていなかった不正事件について、市長はどのように考えているか?(※市長の答弁で回答が得られなかった為、更に追及をしてくださっている。なお、幾つ質問してもおそらく明確な答えが返って来ないとお考えになり、1つの質問に絞っている。)

 

A(市長):

・このようなことがないように、再発防止策を講じてまいります。(※常套句の繰り返し。不正事件に対しての評価や取り組みに関する回答ではない。)

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訴訟していなければ、この件はどうなっていたのでしょうか?鴻巣市教育委員会の不正事件が発覚して時間が経っているにも関わらず、処分や是正措置を一切取らず、「今後このようなことはないようにする」という一言だけで終わりです。具体的には何ひとつの対策も講じておらず、またそのつもりもないので、それ以上何も答えられないのでしょう。そして、現在進行形で裁判が続いている私達の件はどう考えているのでしょうか?

 

上の答弁でも分かる通り、市長は西尾市議の質問に全てまともに答えていません。教育長の任命理由を問われると「経験があるから」と、鴻巣市教育委員会の不正行為を問われると「今後このようなことを起こさないように対策します」と繰り返して、具体的な回答を避けてお茶を濁しています。「市長との個別の繋がりがあるのではないか、自分に都合が良いのではないか」という質問に対しては、「七つ(自分より歳が)上です」という意味不明な論点のずらしを行っています。これは私がこれまでに鴻巣教育委員会や中学校で何度も体験していた、あの堂々巡りの会話術とそっくりです。

 

教育実践の父として知られるスイス人のペスタロッチは、教育者というものを次のように語ったそうです。「すべてをひとのためにし、おのれには何ものも求めず」。鴻巣市教育委員会、第三者調査委員、前中学校の教育関係者は、その真逆であったと感じています。「すべてをおのれのためにし、ひとには寄り添わず、慮らず、施さず」──

 

そして、その腐敗臭はどうやらもっと上の方からもたらされていたものであったと感じます。市長と教育長、校長とE・F・G・J氏、その他、私たちを徹底的に追い込んだ教育関係者たち…彼らはいかなる関係を持っているのでしょうか。今の私は、そこに計りし得ない闇を感じています。

 

(次回へ続く)