前回までに、資料や報告書を通じて、明らかな虚偽と捏造を展開する鴻巣市教育委員会と中学校校長のことを、しっかりと経緯をまとめながら記させていただきました。彼らが提示した資料には、次のような記述もありました。
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加害児童B保護者の証言として記載:
「11月20日の夕方だったと思いますが、〜さん(私)のほうから(〜の復学が無くなった)、(その) 理由は分からない。」
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ここまでの経緯を読んでいただいた方には、まったく筋の通らない話だと理解していただけると思います。私は最初から、息子の安全を守るために加害児童3名のクラス替えを懸命にお願いしていました。
そもそも、校長の対応決定を変えさせた理由のひとつは、紛れもなくこの加害側によるプレッシャーです。自分たちが学校側に猛烈な反論や抗議をし、それが原因となって息子の復学の道が潰えました。素知らぬふりをして「どうして〜の復学が無くなったかって?理由は分からない」と平然と答える様子は、あまりに倫理観がなさ過ぎると感じます。
この加害側の保護者という存在もまた、私たちを混迷の状況に陥れたひとつの重要な要素でした。先述の通り、加害側保護者らは、学校側に激しい反論や抗議など大きなプレッシャーを掛けていたことが、今となって明らかになっています。
例えば、加害側保護者らが学校に対して次のような抗議が行っていたそうです。
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11月15日付、加害児童保護者らから学校への発言:
・まったく納得がいかない
・それはひどいいじめをしたと認めることになる
・クラス替えをすると周りからいじめられる
・自分の子が不登校になる
・学校は冷たすぎる
・なぜ、この場に教育委員会がいないのか
・将来 (進路) に影響が出る
・こちらが代理人を立てる
・再検討をしてほしい
・いじめ問題調査委員会の結果が出ない限り、(クラス替え等の)対策をするな
12月2日付、加害児童Cの代理人から学校への発言:
【加害生徒を守ることが、結果的には学校を守ることになる】
・今回学校が懲戒を行おうとしている措置はあまりにも重い。【この措置を講じた場合は我々が学校を訴えることになる。】学校側の苦労は計り知れないと思われるので、【そうはしたくないので、今回の措置を講じないように求める。】
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鴻巣市教育委員会と中学校は、「この加害側の発言を受けて、どうしても加害側の意見を聞かなければならない状況になった=学校側は被害者である、学校はまったく悪くない、学校に責任はない」ということを主張したいのです。簡単に言えば、言い訳です。「言い訳をしてはいけない」「過ちは過ちと認めて成長しましょう」と教えるべき立場にいる人たちが、自らその禁忌を犯しているのです。
鴻巣市教育委員会と中学校が作成した「報告書」は、私たちから見るとまるで「物語」です。「別室対応の目安である2週間のこと」もそうです。11月上旬の時点で、校長は「加害児童を進級するまで他のクラスにして、被害者をもとのクラスに戻す」という措置を決定したことを、私の弁護士に伝えていました。しかし、その後に校長は「最初から、加害児童を2週間別室にし、2週間後にクラスに戻すと言っていた。」「弁護士と私の意思疎通ができていない。」という見解に転回し、鴻巣市教育委員会は「それが事実である」と認定しました。
ただ、実は鴻巣市教育委員会と中学校はマンパワーに限界があったのか、「物語」を丹念に読み解きますと、実は一部で破綻をしている部分もあります。例えば、11月15日付の事項として記述されている校長の発言として、「21日から君達(加害生徒)は1年〇組にいられませんと。1年△組になりますと。」と書かれています。ここで校長は「クラス替え」を加害側に明確に伝えていることが分かります。「物語」としては、「最初から加害側を2週間目処の別室対応にすると言っていた」という展開になっていますが、この校長の発言の中には「別室対応」も「2週間」の言葉も存在していません。
こうしている間に、12月となりました。夏休み明けにいじめを訴え、10月から完全に不登校になった息子の苦しみと不安が限界に達しようとしていました。これは、その時の私と息子の会話です。
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2019年12月11日
私:、〜が校長先生に「いじめられている」って電話でいったじゃん。
息子:うん。
私:体育祭の時も。
息子:うん。
私:「そんなことないんですよ。楽しそうにしていたんですよ」って。
息子:校長先生はいじめを認めてないの?
私:認めてないんじゃない?
息子:えっ?!
私 実際どうなの?
息子:つまんなかったよ。アイツらがいたから。
私:どうされた?
息子:悪口だよ。
私:いつ?
息子:体育祭で悪口言われた。バカ、アホ、死ねとか、授業中にも言ってくるんだよ。
私:何でそういうこと言うんだろうね。
息子:たぶん、暇だから。誰でもいいからいじめちゃえって思ってるんじゃない?そういうやつなんだよ。AとB、それからC…
私:3人か…誰でもいいって…〜だけなの?いじめられているのは。
息子:分からない。そこはよく見ていないから…
私:そうだよね…
息子:うん。ホント「どうしてくれるんだよ!」って言いたいほどだよ。
私:そうだね。色々遅れちゃってるしね。
息子:うん。学校に行きたいよ!
私:校長先生がお母さんの質問も知らんぷりだし、お願いしたこともすぐ答えを変えちゃうし、弁護士さんいても。〜をクラスに戻れるようにしてくれるって、いじめっ子を他のクラスに移動させるって言ってたんだけど、出来ないんだって。
息子:…
私:…
息子:困る。アイツらがいなければ俺は学校に行けたのに。早くクラス替えちゃえば?
私:〜に学校に来て欲しいと思えば、色々考えてやるんじゃない。困っちゃうね。クラス替えられないんだって。いじめはどんなだった?
息子:本当にあきれた。
私:あきれた?
息子:悪口しつこく言ってくる。
私:どういう時に?
息子:ホントにいきなり。俺が通りかかった時とか。
私:Aは?
息子:何もしていないのに暴力ふるってくる。”おい、こっちこい”とか言って殴って来る。(暴力の様子をジェスチャーする)ふざけるな。俺も殴り返した。
私:〜からは?自分からする?
息子:いや、しない。やられなきゃ、しないよ。
私:我慢は出来なかった?
息子:我慢出来ない。だってすごい痛いんだよ。
私:どう痛いの?
息子:(暴力の様子を再びジェスチャー)小学校の時はここにあざが出来るぐらいやられた。もう治っているけど。
私:何で言ってくれなかった?
息子:だって"チクった"と言われて余計やられるから。
私:お母さん、〜が学校に行きたくないって言うまで、いじめられていることを知らなかった。小学校の時もごめんね。
息子:うん。大丈夫。あいつらが悪いから。あいつらが全部悪いから…
私:我慢してたね。でも、学校に行きたい?
息子:行かなきゃヤバイよ。行かなきゃちょっとマズいよ。部活も行かないと。
何ヶ月休んでる?
私:もう3か月になるね。
私:部活はいじめられない?
息子:いじめられない。
私:部活もやりたいし、学校も行きたいんだよね?
息子:うん。
私:早く行けるといいね
息子:うん…あいつらがクラスにいなかったらな…
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この時の会話は、それでも息子はなんとか気丈に私の質問に答えていましたが、その様子は明らかに限界だということが伝わってきて、私も心が痛みました。私のできることはすべてやっていたのですが、学校側は私たちの必死の訴えを無視し続けていました。
息子はこの頃、いじめの内容を繰り返し、繰り返し、話し続け、また何度も同意を求めてくることがありました。(Bから”社会のゴミ”って言われてた。社会のゴミって酷くない?)顔面がキモいって言われて整形したいとも言いました。また自分の頭を叩き続けたり、不眠の状態になってしまったり、車に乗ると下に隠れていたり、いつもとまったく異なる自己喪失的な行動もありました。「死にたいけど、怖いから死ねない」という悲痛な言葉を聞いたこともありました。
ある時は、急に夜中に部屋から出て行ってしまうこともありました。私が気づいて慌てて探してもすぐに見つからず、そのときは本当にどうしようと心が壊れそうでした。幸い、息子はしばらくしてから自分で家に戻ってきてくれました。私は息子を連れて、心療内科の先生に診ていただきました。そこで適応障害の診断を受け、薬を服用するようになりました。
(次回へ続く)